MFT(口腔筋機能療法)とは?

こちらの記事は主に、当院でインビザライン矯正治療中の患者様向けになります


MFTとは?

MFTとはOral Myofunctional Therapyの略で、日本語では「口腔筋機能療法」と訳されます。

歯並びの乱れは遺伝的要因以外に、指しゃぶりや口呼吸、飲み込みや発音時の舌の動きなど、さまざまな口腔習癖によって引き起こされます。

MFTはこうした後天的な筋肉の不調和を、舌や口唇、頬などの口腔顔面筋のトレーニングを通して整えることで、矯正治療をスムーズに進め、かつ矯正終了後の後戻りを防止していきます。

☝例えば小さい頃指しゃぶりの癖があったため、そのまま出っ歯になってしまったり…


バクシネーターメカニズムとは?

日本語では「頬筋機能機構」と言います。

歯列を取り囲む口輪筋(くちびる)、頬筋、上咽頭収縮筋(頬から喉)が、内側からの舌の力に拮抗することで、歯列や咬み合わせの保持に大きく関与しています。

☝歯列は筋肉に支えられています

☝歯は5g程度の力で動くので、口周りの筋肉の作用が常に働きます


不正咬合を引き起こす代表的な口腔習癖

口呼吸 ⇨習慣的なもの、アレルギー疾患によるもの等

口唇閉鎖不全

異常嚥下癖 ⇨飲み込みの時に舌が前歯を押す

指しゃぶり

構音障害 ⇨発音時に舌を歯列に挟み込んでしまう

咬唇癖

咬爪癖

弄舌癖 ⇨舌で遊んでしまう、舌のコントロールが上手くできない

偏咀嚼 ⇨咀嚼時に左右均等に噛めていない

クレンチング ⇨食いしばり

頬杖

うつぶせ・横向き寝

☝上記のうち、舌に関わる口腔習癖を「舌癖(ぜつへき)」といいます

☝舌の位置が低い状態を「低舌位」といいます



歯並びの乱れは、骨格や歯の大きさなどの遺伝的要因が3割くらいと言われ、そこに口腔習癖などの後天的な環境要因が加わって生じることが殆どです。
MFTは矯正治療をスムーズに進め、矯正後も良い歯並びをキープするためにとても重要なトレーニングです。



80歳で20本の歯を正しく残して、なんでも食べられる生活を

歯を失うのは、加齢変化ではなく、歯科疾患が原因です。日本は歯を大切にする文化が根付いているとは言い難く、知らない間に歯科疾患が進行し、抜歯に至っているケースが非常に多いため、それを加齢にすり替えて誤解されているのが問題だと感じています。歯を大切にする文化が根付いている国は、8020達成率が非常に高く、同時に生活の質(QOL)も高いといえます。日本の患者様に気づいていただきたい内容を記していきます。