ホームケアの方法【歯ブラシ編】

毎日行う歯磨き・・・自己流の方が多いのではないでしょうか?

「しっかり磨いているはずなのに虫歯が出来る・・・」

「いつも歯科衛生士さんに磨き残しがあると言われる・・・」


じつは歯磨きには、適切な磨き方というのがあります。

ポイントは、

・歯周病や虫歯の原因となる歯垢(プラーク)をきちんと除去できること
・歯や歯肉などを傷つけないこと

この2つです。


人によって歯肉の状態や歯列の状態は千差万別です。

口腔内の状況を把握している歯科衛生士・歯科医師が、その人その人にあった磨き方をお伝えできると一番良いですね。


今回は基本の磨き方をご紹介します。


スクラビング法

もっとも基本的な磨き方になります。

お子さんからご高齢の方まで、あらゆる年代の方にオススメしています。

磨き残しやすい歯と歯茎の境目と、歯と歯の間にアプローチしやすい磨き方です。

①歯面に対してなるべく90度(直角)に当てます

②歯と歯茎の境目にブラシの毛先が当たっていることを確認しましょう

③細かく振動させるように横磨きをします

この際ブラシのふり幅はなるべく小刻みに、歯と歯の間から毛が抜けないように、1mm幅くらいを目安にしましょう。

④1箇所15回程度擦ったら、磨いていない次の部位に移動します


これを全体繰り返します。


バス法

歯周病の症状があり、歯茎が腫れて炎症が起きている方にオススメする磨き方です。

ポイントはブラシの毛先を歯周ポケット内に入れるように磨くことです。

①歯茎に向かって斜め45度の角度でやさしく毛先を当てます

②スクラビング法と同様に、1mm幅程度の細かい振動で歯垢を浮かせていきます

③1箇所15回程度動かしたら、次の部位へ移ります


スクラビング法もバス法も、ブラシの毛先が歯肉の触れる磨き方になります。

歯肉に傷がつかないよう、やわらかめのブラシを使い、やさしく磨くようにしてください。


どんな方法で磨いたとしても、歯ブラシだけで落とせる汚れはお口全体の6割程度と言われます。

虫歯予防、歯周病予防をするためには必ず歯間清掃など補助的な清掃が必要になります。


デンタルフロスや糸楊枝、歯間ブラシなど歯間清掃用具はいろいろな種類があります。

歯並びや歯周病の進行具合など、口腔内の状況によってふさわしい清掃用具というのは変わってきますので、「何を使ったらいいんだろう?」と疑問に思ったらぜひ担当衛生士に聞いてみてくださいね♪




80歳で20本の歯を正しく残して、なんでも食べられる生活を

歯を失うのは、加齢変化ではなく、歯科疾患が原因です。日本は歯を大切にする文化が根付いているとは言い難く、知らない間に歯科疾患が進行し、抜歯に至っているケースが非常に多いため、それを加齢にすり替えて誤解されているのが問題だと感じています。歯を大切にする文化が根付いている国は、8020達成率が非常に高く、同時に生活の質(QOL)も高いといえます。日本の患者様に気づいていただきたい内容を記していきます。