8020って?? QOLって??

8020(はちまるにーまる)という言葉をご存知ですか?


Wikipediaにはこのような記載があります。

満80歳で20本以上の歯を残そうとするのが主目的である。厚生労働省や日本歯科医師会により推進されている。

詳細は→ Wikipedia ※通常、歯の本数は28本


つまり

『なんでも食べられる目安は20本。亡くなるまでなるべくご自身の歯で食べられるようにしましょう』

という標語です


歯を失った場合行われる治療は

欠損補綴と呼ばれる、ブリッジ・入れ歯・インプラントです

咬む能力はそれぞれ、天然の歯に比べて

50%・10~30%・80%、程度に落ちます。

つまり、歯の本数が多ければ多いほど、食事能力が高くなるのは当然です。


QOL(quality of life:生活の質)を考えるときに、

食事を満足にとれること

は必須な条件だと思いますが、歯をたくさん失った状態で満足に食事するのは不可能だと思いませんか?


さて、そこで、、、日本は今どのような状態でしょうか?


平成28年度歯科疾患実態調査(厚生労働省)をひも解くと、

現状、日本の平均は8017程度と予測されています。

 (≒80歳での喪失歯数が11本)

これは、先進国中ではあまり良い成績とは言えません

また、近年のかみ合わせの力を研究したデータによると、

23本以下になると咬む力が衰えてくるということがわかっています。


また、同年の歯科疾患実態調査では

全世代で歯周病が増えている

という研究結果も出ており、

8020達成していても歯周病でグラグラしてかめない

ということもよく耳にします。


日本人は寿命が長いことは有名ですよね。

長生きするのは大事なことですが、おいしくご飯を食べられない状態まで長くなるのはなんだか寂しくないですか?

QOLを向上させて、天寿を全うするために、歯はかなり大事な要素だと思います。


ということで、

当クリニックでは

『患者様のQOL維持・向上のため、できるだけ良い状態の8020を達成する。可能であれば8024を目指す。』

ことを医院のポリシーにしています。


80歳で20本の歯を正しく残して、なんでも食べられる生活を

歯を失うのは、加齢変化ではなく、歯科疾患が原因です。日本は歯を大切にする文化が根付いているとは言い難く、知らない間に歯科疾患が進行し、抜歯に至っているケースが非常に多いため、それを加齢にすり替えて誤解されているのが問題だと感じています。歯を大切にする文化が根付いている国は、8020達成率が非常に高く、同時に生活の質(QOL)も高いといえます。日本の患者様に気づいていただきたい内容を記していきます。